熊本県菊池郡大津町下町の県道202号線沿いに大きな力士像があります。
01IMG_2977_1
ちょっと頭でっかちで、どこかユーモラスな感じがするこの像からは
失礼ながら、この人本当に強かったのか?とも思えるような印象が
しないでもないですが・・・
このお方こそ、地元大津町が生んだ名力士
不知火光右衛門 (しらぬい こうえもん)なのです。
そんな人知らぬい(知らない)と言われ方もいるかもしれませんが、無理もありません
何せ生まれたのが文政8年(1825年)今から約200年も前の事ですから。
02IMG_2974_2
こちらがその第11代横綱不知火光右衛門の像です。
   地元の草相撲で近隣に名をとどかせていた本名原野峰松少年は大阪に出て
 郷土の先輩である
第8代横綱不知火諾右衛門(しらぬい だくえもん)(熊本県宇土市出身)の
弟子となって修行し
寛永2年江戸に登り、翌年幕下付け出しでデビューします。
      文久3年、39歳で第11代横綱となりました。
0303IMG_2980_1
先代(第8代横綱不知火諾右衛門)から受け継いだ不知火型土俵入りは
華麗で技巧を極め「白鶴の翼を張れるがごとし」の形容でその華麗さは
かつて見たことがないとまで言われていました。    
   その不知火型土俵入りを再現した像の横には
04IMG_2975_1
    普通の銅像もあり、こちらはちょっと凛々しいイメージ。
同じ人物でもかなり印象が違います。
05IMG_2979_1
仲良く並んだ二種類の不知火光右衛門像の横には墓もあります。
06IMG_2978_1
____________________________________________________________
所変わってこちらは天草市諏訪町の本渡諏訪神社  
07IMG_5667_1_1
ここには天草市牛深町出身の力士で昭和30年代に活躍した
大関「栃光」の像が建てられています。   
08IMG_5666_1
本格的な押し相撲と一度も「待った」をしなかった堂々の立会いは
力士の鑑と仰がれ名大関とたたえられました。
09IMG_5665_1
あの大鵬、柏戸という昭和の伝説とも言うべき両横綱とも
幾多の名勝負を繰り広げた大関ですので
その力は相当なものだったのでしょう。
10IMG_5664_1
像の横には少年時代に試したと言われる88kgの力石もあります。
________________________________ 
栃光の引退から約60年
令和2年(2020年)9月に行われた大相撲秋場所で初優勝した関脇正代が
熊本県出身力士としてはその栃光以来58年ぶりとなる
大関に昇進しました。
現行の優勝制度が始まったのは明治24年(1909年)で
それ以前の横綱不知火の頃はなかったので
熊本県出身者の幕内優勝も初めてとなります。
11IMG_5536_1
正代の出身地である宇土市には
宇土市役所、宇土市民会館、宇土市民体育館などに
優勝と大関昇進を祝う垂れ幕が掲げられました
11IMG_5537_1
正代関にはさらなる上を目指して
今後の活躍を期待したいものです。
頑張れ ! 正代