恐竜の郷として知られる熊本県上益城郡御船町ですが、他にも石橋の多い町でもあります。
今回はそんな御船町の石橋巡りをしてみました。
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まず最初に御船町上野にある
八勢眼鏡橋です。 

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安政2年(1855年)御船町から矢部や日向に続く日向往還に
架けられたもので
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長さ62m 幅4.35m 高さ10.3mの大きな橋です
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熊本県指定重要文化財の一つでもあります。06IMG_8277_1
横にはもう一つの石橋もあり
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橋の先には日向往還として続く石畳が残っています。

この石橋から数kmの所に「凱旋門」があります
凱旋門と言えば、フランスのエトワール凱旋門のような立派なものを
思い浮かべられるかと思いますが
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ちょっとスケールは違いますけど、こちらが御船の「凱旋門」です。
県道221号(田代御船線)古閑迫の道路両側にふたつの石柱があり
画像左側の石柱には「明治三十九年一月十日設立 上益城郡七瀧村」
右側の石柱には国旗と「日露戦役紀念」とあります。
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この地区から日露戦争に従軍した兵隊を迎えたものでしょう。
戦勝記念碑ではありますが、平成28年(2016年)の熊本地震による傷跡が
少々痛々しく、長い年月を刻んできた凱旋門も
さすがに地震には勝てなかったという事でしょうか。
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近くには麻生交通(御船町コミニュティバス)のバス停と
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凱旋門を思わせるような?立派な木造のバス待合所がありました
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下鶴橋
御船町滝尾下鶴 明治19年(1886年)架橋
長さ71m 幅5.5m
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通潤橋の架橋でも知られている肥後の種山石工・橋本勘五郎と
その子、橋本弥熊親子による建造で
橋の親柱には杯と徳利の形がなど彫られており、なかなか個性的です。
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清酒〇〇鶴とか、なんだかお酒の名前にありそうですけど。
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門前川橋
 御船町木倉 文化5年(1808年)架橋
緑川流域では最も古く熊本県内でも二番目に古い石橋です。
(ちなみに移築復元を含む現存する県内最古の石橋は
山鹿市の日渡洞口橋(安永3年(1774年)だと言われています。)
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長さ7.4m 幅2.7m 高さ4.3mで
当時としては珍しい楔石工法で築かれていて
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石組みの独特のアーチが美しい橋です
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石橋を見学した後は
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御船町御船にあるケーキハウスロシアンで
「御船 石橋サブレ」を購入しました。
このサブレのラベルに描かれている二連アーチの石橋のイラストは
かつてこの店の近くの御船川に架かっていた御船川眼鏡橋でしょうか
県の重要文化財にも指定されていましたが、残念ながら
昭和63年(1988年)の集中豪雨で流失してしまいました。

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流失した橋の後には「思い出橋」という橋が架けられて
そのたもとにはかつての御船眼鏡橋のモニュメントがあります。
忘れてはならない御船の重要な石橋でした